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転職で年収交渉はできる?オファー面談で希望年収を伝える方法

転職では、企業から提示された年収について交渉できます。

年収交渉ができることを知らず、提示された条件をそのまま受け入れている人も少なくありません。

ただし、応募した直後から希望額を交渉できるわけではありません。

年収交渉の基本的なタイミングは、企業から正式な条件が提示された後、内定を承諾する前です。

オファー面談が設定される場合はその場で、面談がない場合は採用担当者や転職エージェントを通じて条件を確認します。

交渉方法は、次の2つです。

  • 自分で企業と交渉する
  • 転職エージェントに交渉してもらう

この記事では、年収交渉を行うタイミング、希望年収の伝え方、企業が提示年収を決める基準を解説します。

目次

結論|転職では内定後に年収交渉できる

転職時の年収は、企業から提示された金額を無条件で受け入れるものではありません。

提示された年収が希望額より低い場合は、内定通知後のオファー面談で条件の調整を求められます。

年収交渉の流れは次のとおりです。

  1. 企業から内定通知を受ける
  2. 労働条件と提示年収を確認する
  3. オファー面談で仕事内容と条件の説明を受ける
  4. 希望額と差があれば、承諾前に交渉する
  5. 条件に合意した後で内定を承諾する

内定承諾後は、提示された条件を受け入れた状態です。

年収や役割について希望がある場合は、必ず内定承諾前に伝えます。

年収交渉とは提示条件の調整を求めること

年収交渉は、企業へ一方的に増額を要求することではありません。

企業から提示された年収、仕事内容、役割、労働条件を確認し、自分の希望と差がある場合に調整を求めることです。

たとえば、次のような状況が交渉の対象になります。

  • 提示年収が事前に伝えた希望額より低い
  • 現年収より低い条件が提示された
  • 面接で説明された役割より責任が大きい
  • 求人票の想定年収と提示額に差がある
  • 賞与や手当を含めると想定より低い
  • 他社からより高い条件を提示されている

単に「もう少し上げてください」と伝えるのではなく、希望額とその根拠を示します。

年収交渉を始める適切なタイミング

年収について話す機会は、応募前、選考中、内定後にあります。

ただし、すべてが年収交渉ではありません。

応募前は年収交渉できない

応募前の段階では、企業は応募者の経験や能力を評価していません。

採用するかどうかも、どの役割を任せるかも決まっていないため、この段階で企業と年収交渉することはできません。

応募前に行うのは、次の確認です。

  • 求人票の想定年収
  • 自分の最低希望年収
  • 希望する年収
  • 現年収との違い
  • 賞与や手当を含む報酬の構成

転職エージェントを利用する場合は、応募前に希望年収を伝えておきます。

これは企業との交渉ではなく、条件に合う求人を選ぶための情報共有です。

選考中は聞かれたら希望年収を伝える

面接中に、面接官や採用担当者から希望年収を聞かれる場合があります。

このときに行うのは交渉ではありません。

企業が、応募者の希望と自社の給与水準に大きな差がないか確認するための質問です。

希望年収を聞かれた場合は、現年収と希望額を事実に基づいて伝えます。

伝え方の例は次のとおりです。

現在の年収は700万円です。今回の役割と責任範囲を踏まえ、750万円以上を希望しています。具体的な条件については、業務内容や評価制度を含めて相談できればと考えています。

この時点では、企業から正式な条件が提示されていないため、金額の調整までは行いません。

内定通知後のオファー面談で交渉する

企業が採用を決めると、内定通知とともに年収や労働条件が提示されます。

内定通知後、企業によっては提示条件を説明するオファー面談が設定されます。

面談がない場合は、採用担当者との連絡で条件を確認し、内定承諾前に希望を伝えます。

オファー面談では、主に次の内容を確認します。

  • 提示年収
  • 基本給
  • 賞与
  • 固定残業代
  • 各種手当
  • 役職
  • 担当業務
  • 評価制度
  • 入社日
  • 勤務場所や働き方

提示された条件が希望と異なる場合は、このオファー面談で希望年収を伝えます。

企業の正式な採用判断と条件提示が出た後なので、ここが実際の年収交渉のタイミングです。

内定承諾前に年収交渉を終える

内定を承諾すると、企業が提示した条件に合意したことになります。

承諾後に条件変更を相談すること自体はできますが、すでに合意した条件の再調整になるため、企業が応じるとは限りません。

年収、役割、勤務条件などに希望がある場合は、必ず内定承諾前に確認します。

提示年収は何を基準に決まるのか

企業は、応募者の希望だけで提示年収を決めているわけではありません。

主に次の要素から判断します。

募集ポジションの給与レンジ

企業は、職種や等級ごとに給与の範囲を決めています。

応募者が高い年収を希望しても、募集ポジションの上限を超える金額は提示されにくくなります。

年収交渉を始める前に、求人票に記載された想定年収を確認します。

募集要項の必須条件との一致

必須条件をどの程度満たしているかも、提示年収に影響します。

募集している仕事をすぐに任せられる人は、企業にとって採用後の立ち上がりが早くなります。

反対に、入社後の教育が必要な場合は、高い年収を提示する根拠が弱くなります。

入社後に任せる役割と責任

同じ職種でも、担当する役割によって年収は異なります。

  • 担当者として働く
  • 技術方針を決める
  • プロジェクトを管理する
  • 顧客へ責任を持つ
  • 組織や部下を管理する
  • 売上や予算へ責任を持つ

役割と責任が大きいほど、高い年収を提示する理由が生まれます。

現在の年収

企業は、応募者の現年収も参考にします。

ただし、現年収がそのまま市場価値を表すとは限りません。

現在の会社で年収が低く抑えられている場合もあれば、反対に市場水準より高い場合もあります。

社内の給与制度

同じ役割で働く社員との給与バランスも考慮されます。

応募者だけに高い年収を提示すると、既存社員との不均衡が生じるためです。

そのため、応募者の希望に根拠があっても、社内の等級や給与制度によって提示できる金額に上限があります。

提示年収は、交渉の上手さだけで決まるものではありません。企業の給与レンジや社内制度に加え、自分の経験が転職市場でどの程度希少なのかによっても評価は変わります。

年収が上がりにくい理由と市場価値の考え方は、以下の記事で詳しく解説しています。

そして企業が年収を上げやすい経験と役割は、次の記事で解説しています。

年収交渉は自分でするかエージェントに任せる

年収交渉の方法は、自分で企業へ伝える方法と、転職エージェントに交渉してもらう方法の2つです。

自己応募では自分で条件を確認・交渉します。

転職エージェント経由では、担当者へ企業との調整を依頼できます。

応募経路による採用評価と、支援内容の違いは次の記事で解説しています。

自分で企業と年収交渉する

企業へ直接応募した場合は、自分で採用担当者へ希望を伝えます。

オファー面談で提示条件を確認し、その場で回答するか、持ち帰って検討した後に連絡します。

自分で交渉する場合は、次の順番で伝えます。

  1. 内定と条件提示への感謝を伝える
  2. 入社意思があることを示す
  3. 提示額と希望額の差を伝える
  4. 希望額の根拠を説明する
  5. 条件を再検討できるか確認する

伝え方の例は次のとおりです。

内定と条件のご提示をありがとうございます。仕事内容にも強く関心があり、入社を前向きに検討しています。一方で、今回想定されている役割とこれまでの経験を踏まえ、年収800万円を希望しています。提示条件について再度ご検討いただくことは可能でしょうか。

希望額を一方的に要求するのではなく、企業が再検討できるかを確認します。

年収交渉をする前に、希望年収そのものが妥当かを整理しておく必要があります。

特に40代で「転職するなら年収を下げた方がいいのか」と迷っている場合は、交渉の前に希望年収の考え方を確認してください。

転職エージェントに年収交渉してもらう

転職エージェント経由で応募した場合は、担当者に企業との調整を依頼できます。

エージェントへ、次の情報を伝えます。

  • 現年収
  • 最低希望年収
  • 希望年収
  • 希望額の根拠
  • 他社の選考状況
  • 他社から提示されている条件
  • 年収以外で重視する条件

最低希望年収と希望年収は分けて伝えます。

たとえば、希望年収が800万円でも、750万円以上なら入社を検討できる場合は、両方を伝えておきます。

エージェントは、企業から得ている給与レンジや選考状況などの情報を踏まえ、条件調整を行います。

ただし、エージェントへ依頼すれば必ず年収が上がるわけではありません。

企業の給与制度やポジションの上限を超える条件は提示できないためです。

転職エージェントによって、保有求人、対象年収帯、企業との関係、担当者の専門性は異なります。

総合型と専門型をどう組み合わせるかは、次の記事で解説しています。

希望年収を伝える前に確認すること

オファー面談では、提示された年収の総額だけを見て判断しないことが重要です。

同じ年収800万円でも、内訳によって実際の条件は異なります。

基本給

毎月固定で支払われる金額を確認します。

賞与やインセンティブの割合が大きい場合、業績によって実際の支給額が変わります。

賞与

賞与の算定方法を確認します。

  • 固定額か
  • 個人評価で変わるか
  • 会社業績で変わるか
  • 初年度も満額支給されるか

想定年収に含まれる賞与が、必ず支払われるとは限りません。

固定残業代

固定残業代が年収に含まれている場合は、次を確認します。

  • 何時間分が含まれているか
  • 超過分が別途支払われるか
  • 基本給はいくらか

現職より年収が上がっていても、固定残業時間が増えている場合があります。

手当と変動報酬

役職手当、住宅手当、インセンティブ、株式報酬なども確認します。

一時的な手当や業績連動の報酬を、固定給と同じように考えないことが重要です。

評価と昇給

入社後の昇給条件も確認します。

  • 何を達成すれば昇給するか
  • 評価は年に何回あるか
  • 管理職と専門職のキャリアがあるか
  • 昇格と年収が連動するか

入社時の年収だけでなく、その後に上がる仕組みがあるかも判断材料になります。


提示年収だけを見て内定を承諾すると、入社後の仕事内容や評価基準で後悔することがあります。

年収に加えて、期待される成果、責任範囲、評価制度を確認する方法は、次の記事で解説しています。

希望年収を通すために必要な根拠

企業が年収を再検討するには、その金額を提示できる理由が必要です。

必須条件を満たしている

募集要項の必須条件を満たし、入社後すぐに業務を任せられることは重要な根拠になります。

任せられる役割が大きい

担当者としてだけでなく、設計、顧客折衝、プロジェクト管理、技術判断などを任せられる場合は、年収を上げる理由になります。

過去の成果を説明できる

過去の成果を、応募先でも再現できる理由とともに説明します。

  • コストを削減した
  • 障害を減らした
  • 開発期間を短縮した
  • 顧客との問題を解決した
  • プロジェクトを完了させた
  • 組織や業務を改善した

成果の大きさだけでなく、自分が何を行ったかを明確にします。

他社から条件提示を受けている

他社から正式な条件提示を受けている場合は、事実として伝えられます。

ただし、他社の提示額を誇張したり、存在しない内定を交渉材料に使ったりしてはいけません。

年収交渉で失敗しやすい伝え方

生活費を理由にする

住宅費、教育費、物価上昇などは、応募者側の事情です。

企業が年収を上げる根拠にはなりません。

企業に対しては、任せられる役割と提供できる価値を説明します。

現年収より上げてほしいとだけ伝える

転職するから年収を上げてほしいという希望だけでは、企業は増額を判断できません。

募集ポジションの役割と、自分の経験を結び付けて説明します。

根拠なく大幅な増額を要求する

求人票の想定年収や社内の給与レンジを無視した希望は、受け入れられにくくなります。

事前に求人の年収範囲を確認します。

他社の条件について虚偽を伝える

事実と異なる内定や提示額を伝えてはいけません。

信頼を失えば、条件交渉だけでなく採用判断にも影響します。

強い言い方で要求する

年収交渉は、企業との対立ではありません。

入社後に一緒に働く相手との条件調整です。

希望を明確に伝えながらも、企業が検討できる余地を残します。

内定承諾後に交渉する

条件を受け入れた後に再交渉してはいけません。

不明点や希望がある場合は、必ず承諾前に伝えます。

よくある質問

年収交渉をすると、内定が取り消されるのでしょうか。

年収について相談しただけで、必ず内定が取り消されるわけではありません。

ただし、求人の給与レンジを大きく超える要求や、強い態度で条件を迫る行為は、企業との信頼関係に影響する可能性があります。

入社意思を示したうえで、希望額とその根拠を伝えます。

希望年収は、現在の年収よりいくら高く伝えてよいのでしょうか。

一律に何%までという基準はありません。

求人の給与レンジ、任される役割、必須条件との一致、現在の市場評価によって異なります。

現年収から希望額を決めるのではなく、応募先で担う役割と企業が提示できる範囲から考えます。

応募したポジション採用ページにモデル年収が記載されていませんか?それも参考にできます。

現年収を企業へ伝える必要はあるのでしょうか。

選考中や条件決定の段階で、企業や転職エージェントから確認されます。

伝える場合は、基本給、賞与、残業代、手当などを分けて整理しておくと、提示条件との比較がしやすくなります。

他社の提示額を年収交渉に使ってもよいのでしょうか。

他社からオファーを受け採用条件が提示されている場合は、事実として伝えられます。

他社から正式に提示された条件は、希望年収の根拠の一つとして伝えられます。ただし、他社より高い年収が提示されるとは限りません。

ただし、他社の提示額だけを理由に増額を要求するのではなく、応募先への入社意思と希望する条件を合わせて伝えます。

転職エージェントに任せれば、必ず年収は上がるのでしょうか。

必ず上がるわけではありません。

エージェントは企業側の給与レンジや選考評価を把握している場合があり、自分で直接伝えるより条件調整を進めやすいことがあります。

エージェントは、希望額や最低希望額を確認したうえで、企業との条件調整を代行します。

ただし、企業の給与制度やポジションの上限を超えて年収を変更できるわけではありません。

自分の希望額、最低希望額、根拠をエージェントへ明確に伝えると代理で交渉が可能です。

希望条件を正しく伝えても、理由なく低い年収帯の求人ばかり紹介される場合や、経験を理解してもらえない場合は担当変更も検討できます。

例えばリクルートエージェントを例にあげると、希望条件を正しく伝えても担当者との認識が合わない場合は、担当変更も選択肢になります。変更を検討すべきケースは次の記事で解説しています。

まとめ

転職では、企業から提示された年収について交渉できます。

実際に交渉を行うのは、内定通知後のオファー面談です。

応募前に行えるのは、求人の年収レンジを確認し、自分の希望条件を整理することです。

選考中に希望年収を聞かれた場合は希望を伝えますが、この段階では正式な交渉ではありません。

内定通知後に提示条件を確認し、希望と差がある場合は、内定承諾前に交渉します。内定承諾後は年収が確定しているため、交渉できません。

交渉方法は次の2つです。

  • 自分で企業へ希望を伝える
  • 転職エージェントに企業との調整を依頼する

年収交渉で重要なのは、強く要求することではありません。

募集要項の必須条件、入社後に任せられる役割、過去の成果など、企業が希望額を提示できる根拠を示すことです。

自分で条件交渉することに不安がある場合は、企業との調整を転職エージェントへ依頼できます。

年収交渉を担当者へ依頼したい場合は、求人の年収帯、IT職種への理解、企業との調整力を比較して転職エージェントを選びます。

30代IT人材向けのサービスは、次の記事で目的別に整理しています。

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希望年収を伝える前に、年収評価につながる経験、転職エージェントの使い分け、条件交渉を依頼するサービスの選び方も確認してください。

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この記事を書いた人

元Amazon Web Services(AWS)社員。Loop面接を担当し、多数のITエンジニア・コンサルタントの採用に携わる。

現在はITコンサルティング会社でマネージャーとして採用・育成にも従事。

自身も8回の転職を経験しており、採用する側・採用される側の両方の視点から、30代・40代IT人材向けに転職情報を発信している。

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