企業からスカウトを受けてカジュアル面談をすることになったものの、「これは選考なのか」「面接のように準備した方がいいのか」と迷うことがあります。
カジュアル面談という名前だけでは、その位置づけは判断できません。情報交換を目的としている場合もあれば、その後の選考を見据えて話をする場合もあります。
だからといって、通常の面接と同じように回答を作り込む必要もありません。
大切なのは、面談の目的を確認したうえで、自分の経歴を説明できるようにし、企業側に聞きたいことを準備しておくことです。
この記事では、企業から直接スカウトを受けた後のカジュアル面談について、聞かれることと事前に準備しておきたいことを整理します。
カジュアル面談は選考?企業によって位置づけが違う
カジュアル面談だから選考ではない、と決めつけることはできません。
企業によって採用の進め方が違うからです。
選考へ進む前の情報交換として行う企業もあれば、候補者と話したうえで次の選考へ進んでもらうか判断する場合もあります。
企業からスカウトを受けた場合は、面談を受ける前に位置づけを確認して構いません。
「今回の面談は情報交換を目的としたものでしょうか。それとも選考の一部でしょうか」
このように聞けば、どこまで準備すればいいのか判断しやすくなります。
そもそもスカウト後の面談を受けるか迷っている場合は、先にこちらを確認してください。

カジュアル面談を受けることで面接回数が増える場合もある
カジュアル面談を提案されたからといって、必ず受ける必要はありません。
確認しておきたいのは、そのカジュアル面談が採用プロセスの中でどのように扱われるのかです。
たとえば、その企業の通常の選考が一次面接、二次面接、最終面接の3回だったとします。
カジュアル面談を受けた後に、あらためて一次面接から通常の選考が始まるのであれば、候補者から見れば企業と話す回数は合計4回になります。
つまり、カジュアル面談を受けたことで、自分で企業との面談回数を1回増やすことになります。
すでにその企業や募集ポジションに十分な興味があり、話を聞いたうえで応募するか判断する必要がないのであれば、カジュアル面談を挟むメリットは小さくなります。
その場合は、
「今回のポジションには興味がありますので、カジュアル面談ではなく選考から進めていただくことは可能でしょうか」
と確認してもいいでしょう。
一方、カジュアル面談が一次面接を兼ねている場合や、その後の選考回数が変わる場合もあります。
そのため、断る前に「カジュアル面談後はどのような選考プロセスになりますか」と確認します。
カジュアル面談で仕事内容や採用背景を確認したいなら受ける。すでに応募意思が固まっていて、面談を受けても通常の選考回数が減らないのであれば、最初から採用プロセスに進めないか確認する。
カジュアル面談を受けるかどうかは、「企業から誘われたから」ではなく、自分にとってその1回に意味があるかで判断できます。
カジュアル面談で聞かれること
カジュアル面談で何を聞かれるかは企業や相手によって違います。
ただ、企業側があなたのプロフィールを見てスカウトしているなら、経歴について話題になることは想定しておいた方がいいでしょう。
たとえば、これまで担当してきた仕事、現在の仕事内容、得意な領域、今後やりたい仕事などです。
ここで面接のような完璧な回答を用意する必要はありません。
一方で、自分のプロフィールに書いてある内容について聞かれたときに説明できない状態では、会話が進みにくくなります。
スカウトのきっかけになった経験が分かっているなら、その経験については具体的に話せるようにしておきます。
企業がなぜ自分にスカウトを送ったのか分からない場合は、こちらの記事で確認方法を解説しています。

事前に準備しておきたいのは「回答集」ではない
カジュアル面談の準備として、質問と回答を大量に作る必要はありません。
準備しておきたいのは、自分の経歴と今回の募集ポジションとの接点です。
求人票があるなら、仕事内容を確認します。
その中で、自分が経験している仕事は何か。似た仕事をしたことがあるか。企業側が興味を持った可能性のある経験はどこか。
この程度は面談前に確認しておきます。
また、職務経歴書やプロフィールに書いている内容にも一度目を通しておきます。
自分で書いた内容であっても、転職活動中に何度も修正していると細かな記載を忘れていることがあります。
面談中にプロフィールの記載について聞かれてから思い出すのではなく、話せる状態にしておけば十分です。
自己紹介は短く自分の仕事を説明できればいい
カジュアル面談で自己紹介を求められる可能性はあります。
その場合、長い自己PRを始める必要はありません。
現在何をしているのか、これまでどのような仕事をしてきたのか、自分の専門領域は何か。
相手がその後の質問をしやすい程度に説明します。
たとえばITエンジニアなら、会社名や肩書きだけではなく、担当領域や役割まで伝えた方が仕事の内容が伝わります。
面談の目的は、一方的に自分を売り込むことではありません。
自分の経歴を説明しながら、相手がどこに興味を持っているのかを見ることもできます。
実績を聞かれたら、数字だけではなく自分の役割まで話す
これまでの仕事について話していると、具体的な実績について聞かれることがあります。
そのときに伝えたいのは、結果だけではありません。
どんな状況だったのか。自分は何を担当したのか。何を考えて行動したのか。その結果どうなったのか。
同じ成果でも、自分が中心となって進めた仕事と、チームの一員として参加した仕事では意味が違います。
採用側が知りたいのは、結果の大きさだけではなく、その中で本人が何をしたのかです。
実績の伝え方については、こちらで詳しく解説しています。

回答を丸暗記してカジュアル面談に臨まない
事前準備をすると、聞かれそうな質問への回答を文章にして覚えたくなるかもしれません。
しかし、カジュアル面談は相手との会話です。
用意した回答をそのまま再生しようとすると、相手の質問と回答が少しずつずれていくことがあります。
準備するなら文章ではなく、話したいポイントを整理しておきます。
経歴、担当した仕事、実績、自分の役割、今回のポジションとの接点。
この材料が頭に入っていれば、質問に合わせて答えられます。
回答を丸暗記したときに起きやすい問題については、こちらの記事で解説しています。

カジュアル面談では質問を準備しておく
カジュアル面談は、企業から質問されるだけの時間ではありません。
むしろ、スカウトを受けた側が企業について確認できる機会でもあります。
特に確認しておきたいのは、スカウトされた理由と実際の仕事内容です。
「私のどの経験に興味を持っていただいたのでしょうか」
「今回のポジションでは、入社後にどのような仕事を担当する想定でしょうか」
「現在このポジションを募集している背景を教えていただけますか」
「どのような経験を持つ人を求めていますか」
こうした質問をすれば、求人票だけでは分からない採用背景や期待されている役割が見えてきます。
企業から声をかけられたからといって、企業だけが候補者を確認する場ではありません。
自分にとって応募する価値がある会社なのかを確認する時間でもあります。
スカウト文面と面談で聞いた内容に違いがないか確認する
面談では、最初に届いたスカウト文面と実際の話が一致しているかも確認します。
スカウトでは自分の特定の経験を評価しているように書かれていたのに、面談ではまったく違う仕事を提示されることも考えられます。
その場合は、なぜ自分にスカウトしたのかを改めて確認すればいいです。
企業側の説明を疑うことが目的ではありません。
自分がスカウトされた理由と、実際に募集している仕事の接点を確認するためです。
スカウト文面の特別感だけで応募を決める必要はありません。
実際に企業人事から届いたスカウトについて確認した経験はこちらで紹介しています。

カジュアル面談が終わっても、その場で応募を決めなくていい
面談で会社や担当者に良い印象を持っても、その場で転職先を決める必要はありません。
面談前より仕事内容が明確になったか。
自分の経験を活かせそうか。
希望する年収や働き方と大きな違いはないか。
今後のキャリアにつながる仕事なのか。
面談で得た情報をもとに、応募するか判断します。
企業からスカウトされたという理由だけではなく、他の求人とも比較した方が判断しやすくなります。

カジュアル面談は「面接の練習」ではなく企業を確認する機会として使う
企業からスカウトを受けた後のカジュアル面談は、名称だけで選考かどうかを判断しない方がいいです。
まず企業に面談の位置づけを確認します。
そのうえで、自分の経歴、担当してきた仕事、実績、今回のポジションとの接点を説明できるようにしておきます。
回答を丸暗記する必要はありません。
同時に、なぜ自分へスカウトしたのか、何を任せたいのか、なぜそのポジションを募集しているのかを企業側へ確認します。
企業に評価してもらうことだけを目的にするのではなく、自分も企業を確認する。
そう考えれば、カジュアル面談で何を準備し、何を聞けばいいのかが明確になります。

