数年ぶりに転職しようとすると、「前回はどうやって進めたか」「今も同じやり方でいいのか」と迷うことがあります。
特に30代・40代では、前回の転職から年数が空いている間に、仕事内容、役割、年収、求められるスキルが変わっていることもあります。
私は転職を8回経験し、採用側ではAWSのLoop面接担当として応募書類や候補者との面接を見てきました。
久しぶりの転職で最初にやるべきなのは、求人へすぐ応募することではありません。
以前使った職務経歴書があれば、今の担当業務や役割と照らしてみてください。経験が増えた点と、次の仕事で外せない条件を書き出すところから始められます。
この記事では、経験の棚卸し、求人との比較、希望条件、応募方法、職務経歴書の5項目を扱います。
1.前回の転職時ではなく「今の経験」を基準にする
久しぶりに転職するときに注意したいのは、前回の転職活動を基準に考えすぎることです。
前回転職したときとは、経験年数も担当業務も役割も変わっています。
たとえば前回は、
「開発経験3年」
だった人が、現在は、
「開発経験10年+チームリーダー経験」
になっていることもあります。
その場合、同じ求人の探し方をする必要はありません。
反対に、以前経験した技術でも、現在ほとんど使っていなければ、それだけで強みになるとは限りません。
まず整理するのは、
・現在担当している仕事
・これまで継続してきた仕事
・任された役割
・成果として説明できること
・今後も続けたい仕事
です。
転職活動は、前回の続きではなく「現在のキャリアから再スタートする」と考えた方が整理しやすくなります。
2.今の市場価値を確認する
次に確認するのが、自分の経験が現在の求人市場でどう見られるかです。
ここを確認せず、
「自分は年収○万円くらいだろう」
「40代だから転職は難しいだろう」
と決めてしまうと、応募先を狭めすぎる可能性があります。
逆に、現在の年収だけを基準に希望年収を大きく上げても、求人側が求める経験と合わなければ、希望する条件では選考が進みにくくなります。
確認したいのは、
・現在の経験で応募できる求人
・求められている役割
・年収帯
・必須条件
・歓迎条件
です。
自分の市場価値が分からない場合は、「転職で自分の市場価値がわからないときの確認方法」を先に確認してください。

3.希望条件を「絶対条件」と「希望条件」に分ける
久しぶりの転職では、以前より希望条件が増えていることがあります。
年収だけでなく、
・仕事内容
・役職
・勤務地
・リモート勤務
・残業
・会社規模
・働き方
などです。
ただし、すべてを必須条件にすると、応募できる求人が大きく減ります。
希望条件は、
絶対に外せない条件
できれば満たしたい条件
条件次第では妥協できる条件
の3段階に分けます。
これは転職エージェントへ希望を伝えるときにも重要です。
希望条件の整理方法は、「転職エージェントに希望条件をどう伝える?求人紹介のミスマッチを減らす伝え方」で詳しく説明しています。

4.応募方法を決める
現在の転職活動では、求人を見つけたら必ず転職エージェントを使う必要はありません。
企業への直接応募、転職サイト、転職エージェント、スカウトなど複数の方法があります。
重要なのは、
「どの方法が一番いいか」
ではなく、
「今回の転職ではどの方法が自分に合うか」
です。
自分で求人を探し、応募先も判断できるなら自己応募でも進められます。
一方で、
・久しぶりで求人市場が分からない
・自分の経験に合う求人を知りたい
・希望年収が妥当か分からない
・複数企業を比較したい
という場合は、転職エージェントを使って現在地を確認する意味があります。
転職エージェントを使うべきか迷う場合は、「転職エージェントを使うべき人・使わない方がいい人」を確認してください。

5.職務経歴書を「前回の更新版」にしない
久しぶりに転職すると、以前使った職務経歴書へ最近の経歴を追加して済ませたくなります。
しかし、経験が増えているほど、単純な追記では伝えたい内容がぼやけます。
たとえば10年以上の経験をすべて同じ分量で書くと、採用側が、
「この人は今何が得意なのか」
を把握しにくくなります。
職務経歴書では、
・現在の仕事
・応募先と関係する経験
・担当した役割
・自分が行ったこと
・成果
を優先して整理します。
古い経験は、現在の強みにつながるものを残し、それ以外は簡潔にまとめます。
久しぶりの転職では、職歴を追加するのではなく「現在の自分を説明する書類として作り直す」と考えた方がいいでしょう。
久しぶりの転職は「応募する前の整理」が重要
今の経験と希望条件を書き出せたら、気になる求人と並べて、任される役割や必要な経験を比べてみてください。合う点だけでなく、応募前に確かめたい点も残しておくと、企業や担当者へ質問できます。
自分で求人を探すか、紹介を受けながら探すかは、今回必要な支援で選べます。転職エージェントも利用する場合は、「30代ITエンジニアにおすすめの転職エージェント6選」で対象職種や得意分野を比較できます。


