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AIで面接練習する方法|採用担当がすすめる模擬面接の使い方

面接対策で困るのは、質問集を読むことではありません。

実際に質問され、その場で自分の経験を説明する練習です。

ここはAIを使えます。

ただし、AIに「面接で受かる回答」を作らせるのではありません。

AIに任せるのは、

  • 面接質問を作る
  • 回答を深掘りする
  • 曖昧な部分を指摘する
  • 回答の長さや構成を確認する
  • 追加質問を作る

といった模擬面接官の役割です。

一方、

  • 何を経験したのか
  • 自分が何を担当したのか
  • そのとき何を判断したのか
  • どんな結果になったのか
  • 面接で最終的に何を話すのか

を決めるのはあなたです。

採用する側で面接を担当してきた経験から見ても、回答例を暗記するより、自分の経験について深掘りされても説明できる状態にする方が面接練習として重要です。

つまり、AI面接練習の基本は、

AIが質問する → あなたが自分の経験で答える → AIが深掘りする → あなたが回答を修正する

です。

この記事では、この方法でAIを模擬面接に使う具体的な手順とプロンプトを解説します。


目次

AIで面接練習するときの基本手順

AIに、

「面接対策してください」

とだけ入力するのではなく、役割を分けて進めます。

1.あなた:応募する求人と自分の経歴を用意する

最初に準備するのはあなたです。

AIには少なくとも、

  • 応募する求人票
  • 自分の職務経歴
  • 応募職種
  • 面接で確認されそうな経験

を渡します。

AIがあなたの職歴を知っている前提で練習を始めないことが重要です。

2.AI:求人票から質問を作る

求人票と職務経歴を渡し、AIに面接質問を作らせます。

ここでは回答を作らせません。

質問だけを作らせます。

3.AI:面接官として1問ずつ質問する

質問一覧をまとめて出させるのではなく、AIに面接官役をさせます。

AIが1問質問する。

あなたが答える。

その回答を受けてAIが次の質問をする。

この形にします。

4.あなた:自分の言葉で回答する

回答はAIに作らせません。

最初はうまく話せなくても構いません。

自分の実際の経験だけを使って回答します。

5.AI:曖昧な部分を深掘りする

あなたの回答に対し、

  • 誰が判断したのか
  • 自分は何をしたのか
  • なぜそうしたのか
  • 結果はどうなったのか

などを追加で質問させます。

6.あなた:答えられなかった部分を整理する

深掘りされて答えに詰まった部分を確認します。

そこが実際の面接でも説明しにくい部分です。

7.AI:回答の問題点を指摘する

一通り答えた後で、

  • 長すぎる
  • 結論が分かりにくい
  • 自分の役割が見えない
  • 抽象的
  • 質問に答えていない

といった問題をAIに指摘させます。

8.あなた:回答を直してもう一度答える

最後はあなたが修正します。

AIが作った模範回答を暗記するのではなく、もう一度自分の言葉で答えます。


最初にあなたが求人票と職務経歴を準備する

AI面接練習では、最初に情報を渡すことが重要です。

求人票だけを渡しても、AIはあなたの経験を知りません。

職務経歴だけを渡しても、応募する仕事で何を確認されそうなのか判断する材料が足りません。

そのため、

求人票+自分の実際の職務経歴

をセットで渡します。

ただし、AIへ入力する前に、勤務先や顧客の機密情報、個人名、社内限定情報などが含まれていないか確認してください。

面接練習に必要なのは、自分の担当業務や役割、判断、行動、結果です。顧客名や非公開の数値など、練習に不要な情報は伏せた状態でAIへ渡します。

AIで求人票を整理する方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。


AIに面接質問を作らせる

情報を用意したら、まずAIに質問を作らせます。

AIに入力するプロンプト

あなたは転職面接の面接官役です。
以下の求人票と私の職務経歴を読んで、面接で確認したい質問を作ってください。

特に次の内容を確認してください。

・求人票で求められている経験
・私が実際に担当した範囲
・私自身が判断したこと
・課題に対して行った対応
・関係者との調整
・結果
・使用した技術やスキル

私の経験を推測して補わないでください。
まず質問候補を10問作ってください。

【求人票】
ここに求人票を入力

【職務経歴】
ここに自分の経歴を入力

最初は質問候補を確認して、求人票と職務経歴からどのような点を聞かれやすいか整理します。

本番に近い状態で練習したい場合は、質問一覧を事前表示させず、そのまま1問ずつ模擬面接を始めても構いません。


AIに1問ずつ模擬面接をさせる

質問候補を作ったら、次は実際の面接形式にします。

AIに入力するプロンプト

これから模擬面接をしてください。

あなたは面接官役です。
一度に複数の質問を出さず、1問ずつ質問してください。

私が回答したら、その回答をもとに必要な場合だけ追加質問をしてください。

私の経験を推測したり、代わりに回答を作ったりしないでください。

10問を目安に模擬面接を行ってください。

私の回答に深掘りが必要な場合は追加質問をしてください。

模擬面接が終わるまでは評価や改善案を出さず、面接官として質問だけを続けてください。

すべての質問が終わったら「模擬面接終了」とだけ伝えてください。

では最初の質問をしてください。

ここで重要なのは、

AIに回答例を出させないことです。

あなた自身が答えます。


あなたが自分の経験だけで回答する

AIから質問されたら、実際の面接と同じように答えます。

例えば、

このプロジェクトではどのような役割を担当しましたか?

と聞かれた場合、

AIに、

「良い回答を作って」

とは頼みません。

自分で答えます。

最初からきれいに答える必要はありません。

むしろ、

  • 途中で説明が止まる
  • 話が長くなる
  • 自分の担当範囲をうまく説明できない

といった状態が見つかること自体に意味があります。

模擬面接は、完成した回答を披露する場ではなく、説明できない部分を見つける場です。


AIに回答を深掘りさせる

一問一答だけでは、面接練習としては足りません。

実際の面接では、回答した内容から追加で確認されます。

例えば、

プロジェクトを推進しました。

と答えれば、

「具体的に何をしましたか?」

という確認が必要になります。

チームで改善しました。

と答えれば、

「その中であなた自身が担当したことは何ですか?」

と聞かれる可能性があります。

AIにも同じ役割を持たせます。

深掘り用のプロンプト

私の回答に、次の点が不足している場合は追加質問してください。

・私自身の担当範囲
・私自身が行った行動
・判断した理由
・他のメンバーとの役割分担
・発生した問題
・問題への対応
・結果

不足していない場合は無理に質問を追加せず、次の面接質問へ進んでください。

これでAIを単なる質問集ではなく、深掘りする模擬面接官として使えます。


答えられなかった質問はあなたが整理する

模擬面接中に答えられなかった質問があっても、AIに答えを作らせません。

例えば、

「なぜその方法を選んだのですか?」

と聞かれて答えられなかったとします。

この場合は、

当時の状況を思い出し、

  • 誰が判断したのか
  • 自分も判断に関わったのか
  • 選択肢は何だったのか
  • なぜその方法になったのか

をあなた自身が確認します。

覚えていなければ、無理にもっともらしい理由を作る必要はありません。

面接練習で見つかった穴を、AIに架空の経験で埋めないことが重要です。


面接終了後にAIへ回答を評価させる

模擬面接が終わってから、AIをチェック役に切り替えます。

AIに入力するプロンプト

ここまでの模擬面接で私が回答した内容だけを使って、改善すべき点を指摘してください。

次の項目ごとに確認してください。

  1. 質問に対して結論から答えているか
  2. 私自身の役割が分かるか
  3. チームの話だけになっていないか
  4. 抽象的な説明が多くないか
  5. 行動の理由が説明できているか
  6. 結果が分かるか
  7. 回答が長すぎないか
  8. 前後の回答で矛盾していないか

私の経験を推測して回答を補わず、改善が必要な箇所と理由だけを示してください。

ここでもAIには問題点の発見をさせます。

経験そのものを追加させません。


回答が長い場合はAIに構造だけ整理させる

面接では、話したいことが多くなり、回答が長くなることがあります。

その場合はAIに文章そのものを書き換えさせるのではなく、構造を整理させます。

AIに入力するプロンプト

以下は私が模擬面接で実際に回答した内容です。

新しい情報は追加せず、内容を次の順番に分類してください。

  1. 質問への結論
  2. 状況
  3. 私の役割
  4. 私が行った行動
  5. 結果

不足している項目があれば、その項目だけ指摘してください。

分類された内容を見て、最終的な回答はあなた自身で話し直します。


AIに模範回答を丸ごと作らせない

AI面接練習で避けたいのが、

この質問への最高の回答を作ってください。

という使い方です。

文章としてはきれいな回答ができます。

しかし、その文章を覚えて面接へ行っても、追加質問されたときに自分の経験として説明できなければ意味がありません。

面接では、最初の回答だけでなく、その内容についてさらに確認されます。

重要なのは、

きれいな文章を暗記することではなく、自分の経験を自分の言葉で説明できる状態にすることです。

AI面接対策そのものがどこまで有効なのかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。


AIに企業情報を渡して面接練習の精度を上げる

求人票だけではなく、企業研究で確認した情報もAIへ渡せます。

例えば、

  • 企業の事業内容
  • 応募部署
  • 求人で求められる役割
  • プレスリリース
  • 採用ページ
  • 会社が公開している仕事内容

などです。

ただし、AI自身に最新企業情報を思い出させるのではなく、自分で確認した情報をAIへ渡して使います。

企業研究の整理にAIを使う方法はこちらで解説しています。


AI面接練習では「自分が何をしたか」を重点的に確認する

面接回答で曖昧になりやすいのが、

「チームとして何をしたか」

と、

「自分が何をしたか」

の違いです。

例えば、

チームでシステム移行を成功させました。

だけでは、自分の役割が分かりません。

面接練習ではAIに、

その中で、あなた自身が担当したことは何ですか?

と深掘りさせます。

さらに、

あなた自身が判断したことは何ですか?

他のメンバーとの役割分担はどうなっていましたか?

問題が発生したとき、あなたは何をしましたか?

まで確認させます。

実績の伝え方については、こちらの記事でも解説しています。


AI面接練習は何度も同じ質問に答えるために使う

一度うまく答えられたから完成ではありません。

同じ経験について、

  • 担当範囲を聞かれる
  • 判断理由を聞かれる
  • 問題対応を聞かれる
  • 結果を聞かれる

など、質問の角度は変わります。

AIには質問の表現を変えさせます。

AIに入力するプロンプト

先ほどとは違う聞き方で、同じ経験について質問してください。

回答を誘導せず、面接官として質問してください。

答えを丸暗記しているだけなら、質問の言い方が変わると崩れます。

自分の経験を理解していれば、聞き方が変わっても説明できます。

面接回答を準備することと、完成した回答文を丸暗記することは別です。

質問の角度が変わったときにも自分の経験を説明できるようにする練習方法は、こちらで詳しく解説しています。


最後はAIなしで回答する

AI面接練習の最後は、AIを使いません。

求人票と自分の職務経歴だけを見て、

  • 担当した仕事
  • 自分の役割
  • 判断したこと
  • 問題への対応
  • 成果
  • 応募する仕事との関連

を自分の言葉で説明します。

AIがないと答えられない状態では、面接練習は完成していません。

AIは回答を代わりに考えるためではなく、自分の説明が弱いところを見つけるために使います。


AIとあなたの役割を分けて面接練習する

AI面接練習の役割分担を整理すると、次のようになります。

工程担当
求人票を用意するあなた
実際の職務経験を用意するあなた
面接質問を作るAI
質問するAI
回答するあなた
不足部分を深掘りするAI
実際の経験を確認するあなた
回答の問題点を指摘するAI
修正内容を決めるあなた
質問の角度を変えるAI
最終的に回答するあなた

AIに面接を任せるのではありません。

AIを面接官役にして、あなた自身が答える。

これがAIを使った模擬面接の基本です。


AIは模擬面接官として使う

AIは面接練習と相性があります。

特に、

  • 質問を作る
  • 1問ずつ質問する
  • 回答を深掘りする
  • 曖昧な部分を探す
  • 回答の構造を確認する
  • 別の角度から質問する

といった作業には使えます。

一方、あなたの実際の経験や、面接で話す内容そのものまでAIに考えさせる必要はありません。

AIが質問する。
あなたが答える。
AIが深掘りする。
あなたがもう一度答える。

この繰り返しによって、質問集を読むだけでは見つからない「自分が説明できない部分」を確認できます。

面接本番で必要なのは、AIが作ったきれいな回答ではありません。

自分の経験について、自分の言葉で説明できることです。

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この記事を書いた人

元Amazon Web Services(AWS)社員。Loop面接を担当し、多数のITエンジニア・コンサルタントの採用に携わる。

現在はITコンサルティング会社でマネージャーとして採用・育成にも従事。

自身も8回の転職を経験しており、採用する側・採用される側の両方の視点から、30代・40代IT人材向けに転職情報を発信している。

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